食物繊維が便秘を招く?似て非なる効果を持つ2種類の食物繊維

青汁には食物繊維が豊富に含まれていますが、食物繊維がどんな物かというのは、あまり知られていません。

正確には、食物繊維の正式名は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維であり、この2種類を総称した物を、食物繊維と呼んでいるのです。

この2種類の食物繊維、名前は似ていますが、特徴はもちろん異なっています。

まず、水溶性食物繊維について説明しますが、名前の通りに水に溶ける性質を持った食物繊維です。

昆布やわかめといった海藻類や人参、キャベツ、トマト等の野菜、果物に多く含まれています。

トクホのドリンクで使用されている、ポリデキストロースはとうもろこし、難消化性デキストリンはでんぷんから作られた水溶性食物繊維となります。

続いて、不溶性食物繊維についてですが、穀類、きのこ、大豆、芋、ごぼう等の野菜に多く含まれている食物繊維が、不溶性食物繊維となります。

見た目で分かりやすいのが、さつまいも端部の糸状の筋で、いかにも溶けなさそうな感じがよく伝わってきます。

ここまでの情報を踏まえて、食物繊維のさらに詳しい説明に入ります。

 1.水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は体内の水分を取り込んで、ゲル状の物質となるため、粘着性があります。

そのため、胃や腸の中をゆっくりと移動する性質を持っています。

摂取することで腹持ちが良くなり、空腹感の抑制につながり、食べ過ぎ防止の効果が期待出来ます。

糖質は、緩やかに吸収するので、食後に血糖値が急激に上昇するのを抑えることが出来ます。

水溶性食物繊維は吸着性もあるため、体内で胆汁酸や余分なコレステロールなどの脂質を吸着して、体外に排泄する効果があります。

また、水溶性食物繊維は発酵性もあり、大腸の中で発酵分解が行われます。

発酵分解が行われると、ビフィズス菌等の善玉菌を増殖させたり、活発化させる効果が得られるため、腸内環境が良くなり、便秘改善等の整腸作用が期待出来ます。

 2.不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は摂取することで、胃や腸で水分を吸収して、膨張する保水性の高さが特徴となります。

膨張することで腸のぜん動運動(消化器官のくびれ動作)を活発にする効果があるので、便通の改善等が期待出来ます。

不溶性食物繊維は筋状になっているため、よく噛んで食べる必要があります。

それによって、満腹中枢を刺激して食べ過ぎを抑えるとともに、顎の発育や歯並びを綺麗にする効果も期待出来ます。

水溶性食物繊維と同様に発酵性もあり、大腸内で発酵分解されることによってビフィズス菌等の善玉菌を増殖させたり、活発化させる効果が得られるため、腸内環境の向上が期待出来ます。

ただし、水溶性食物繊維と比べると、発酵性は少ないため、腸内環境を整える効果に限って言えば、水溶性食物繊維の方が優れていると言えます。

 3.水溶性食物繊維の不溶性食物繊維の違い

結局、どちらの食物繊維も腹持ち効果があって、整腸効果もあって、わざわざ名前を分ける必要なんてないんじゃないのって疑問が浮かんだことと思います。

腹持ちのメカニズムは前述の通り、体内で起こすか、体外で起こすかの違いがあります。

整腸効果については、分かりやすく便秘を例にしますが、水溶性食物繊維は便を柔らかくして排出効果を高め、不溶性食物繊維は便をカサ増しすることで腸内を刺激して、排出効果を高めます。

つまり、少食の方には不溶性食物繊維が有効となります。

ただし、不溶性食物繊維ばかり摂取すると、便が固くなり、便秘が悪化するリスクもあるため、食物繊維はどちらかだけを摂取するのではなく、バランスよく2種類の食物繊維を摂取することが重要と言えます。

 4.食物繊維摂取量の目標値

水溶性食物繊維を1とすると不溶性食物繊維は2で摂取するのが、理想値と言われていますが、日本人の食物繊維摂取基準(2015年厚生労働省発表)においては、18歳以上の女性の1日あたりの摂取目標量は18g以上、18歳以上の男性で20g以上となっています。

この場合、女性の場合で言えば、水溶性食物繊維を6g、不溶性食物繊維を12g摂取するのが望ましいと言えます。

ただし、この基準値は年齢によるバラつきが大きく、70歳以上となると、摂取目標量が低めに設定されていたりするので、注意が必要です。

ちなみに、現代人の1日の平均的な食物繊維の摂取量は、10代から40代で男女共に14gに満たないとされ、目標とは程遠いことが浮き彫りとなっています。

その原因として、食の欧米化や野菜等の摂取量が減った影響が考えられ、食物繊維は意識的に摂取する必要が出てきたのです。

 5.青汁の役割

食物繊維を摂取するためのサポート飲料として、青汁が開発されました。

現在は様々なメーカーから発売されており、どれを選べば良いか分からないと思います。

そもそも青汁の定義として、主にケール、オオムギ若葉、アシタバ、モロヘイヤ等の野菜を原料として作られた健康食品の俗称となっています。

そのため、どの青汁を飲んでも、極端な違いはないとも言えますが、ケールは青汁特有の臭いは強いが栄養面で優れており、他の葉は控えめな匂いで美味しいという特徴があるため、好みに合わせて成分を選ぶと良いと思います。

ちなみに、青汁に含まれている食物繊維は水溶性が主となるため、食事の前に飲むことで糖質の吸収効果を抑制したり、脂質の排出効果による、ダイエット効果も期待出来るでしょう。

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